記事紹介2021年06月09日
NPO法人 老いの工学研究所(大阪市中央区、理事長:川口雅裕氏)はこのほど、「高齢者の住まいの悩み」についてのアンケート結果を公表した。
4月5日~5月31日に、65歳以上の人を対象にインターネットでアンケートを実施。430名から回答を得た。
調査では、「今の住まいに関する悩み」を9項目の中から複数回答可で選択してもらった。その結果、「防犯面が心配」が全体の32.2%、次いで「温度管理が難しい(暑い、寒い)」(31.5%)、「広すぎる(部屋数や庭など)」(24.9%)という結果になった。
また、「住まいに悩みはない」という項目にチェックした人はわずか7.1%にとどまり、高齢者の9割超が住まいに何らかの悩みを持っていることが分かった。
さらに男女別の回答を見ると、「広すぎる」以外は、男性よりも女性の比率が高く、女性の悩みは、「防災」(42.4%)、「温度管理」(31.7%)、「防犯」(29.5%)という順に。男性は「温度管理」(31.4%)、「防災」(26.9%)、「広すぎる」(25.5%)となった。
同研究所は「転倒やヒートショック等の家庭内の事故、災害や犯罪、体調の急変等、高齢期にはさまざまな不安が出てくるが、それらへの備えが十分とは言えない家に多くの高齢者が住み続けていることが分かる」とコメントした。
(不動産流通研究所より引用)