記事紹介2022年01月18日

既存住宅買取再販市場、25年に成約5万戸規模に

(株)矢野経済研究所は18日、国内の中古(既存)住宅買取再販市場についての調査データを公表した。

調査は2021年10~12月、既存住宅買取再販事業者らに対して、オンラインを含む直接面談や電話・メール等によるヒアリングおよび文献調査によって実施した。

20年の既存住宅買取再販市場は、マンション・戸建て合わせて成約件数ベースで約3万6,000戸(前年比10.0%減)と推計。コロナ禍による経済活動の一時停止が響いたが、19年までは拡大基調で推移しているという。

市場拡大の主な要因は既存住宅の需要増。マンションについては新築分譲マンション価格の高騰・高止まりによって新築と比べて割安な既存住宅に需要が流れた。既存住宅の買取再販物件は、販売時にすでにリフォーム・リノベーション済みであることから、ユーザーが新築に近い形で入居できるメリットが好評だという。

21年については、コロナ禍の影響が緩和されると予測しており、成約件数は3万9,000戸(同8.3%増)と予測した。

25年に向けた市場展望については、成約件数5万戸規模まで拡大すると予測。住宅ローン金利の低位安定、税制優遇措置の拡充など良好な住宅取得環境が継続することが見込まれるのがその要因とする。加えて、築年数の経過と共にリフォーム・リノベーションを必要とする住宅ストックが増え、買取再販物件の供給増加が見込まれるため、需要・供給両面から市場規模が拡大していくと見通している。

(不動産流通研究所より引用)