記事紹介2020年03月01日

住宅購入経験者100人に聞く、購入の決断前に“資金面で悩み”はあった?

住宅購入は人生で最大の買い物といわれています。住宅を購入するにあたり、ローンを組む人がほとんどではないでしょうか。しかも、住宅ローンを組む場合は何年という短い期間ではなく、何十年という長い期間のローンを組む人がほとんどです。そこで、住宅の購入を決断する前に、資金面での悩みがあったかについてアンケートをとってみました。

【質問】

住宅購入経験者にお聞きします。購入決断前に、資金面での悩み・悩んでいることはありましたか?

【回答数】

悩みはあった:78
悩みはなかった:22

大きな買い物だからこそ資金面についての悩みがあった!
アンケートの結果、住宅を購入する決断前には資金面での悩みはあったという人が、8割近くいました。お悩みの多くは「住宅ローン返済」に関するものです。長期にわたって返済していけるのかという不安を抱く声がいくつも届いています。

【ローン返済に関するお悩み】
・長期の住宅ローンを組んで、最後まで本当に払いきれるか不安だった。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅ローンの支払いができるのかどうか不安だったが、何度も収支を書き出して確認した。(20代/女性/専業主婦(主夫))
・資金面がかなり不安でした。35年もの間、返済し続けられる自信がまったくなかったからです。(30代/女性/個人事業主)
・結婚を機に購入を決断したが、夫が貯金額0円だったため、住宅購入用の自己資金としては少額しか用意できませんでした。そのためローン返済期間を短期にすると月々の負担が大きくなること、長期にすると返済終了時の年齢が高齢化してしまうことで悩みました。(50代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅ローンの金額が思っていたより高かったことや支払いが続けられるかどうか。(40代/女性/パート・アルバイト)
・蓄えはあったつもりでも自分には知らなかった費用などがあって悩みはそこから膨らんでいきました(30代/女性/パート・アルバイト)
・当時住んでいた賃貸マンションよりも住宅ローンの返済額が月額で2万円ほど上がるので、生活が苦しくならないか心配しました。(30代/男性/個人事業主)
・きちんと返済して行くことが出来るのか、とても心配でした。今もです。(30代/男性/正社員)
・自分で決めたものの、大きな買い物をしたので、その後の支払いが問題なくできるかという不安が少しありました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅ローンを組むことになるのはわかっていましたが、給料が右肩上がりの時代ではないので、払い続けられるかという漠然とした不安はありました。(50代/男性/個人事業主)
・子どもが3人いて教育ローンを組んでいたので、住宅ローンを順調に返済していけるか、家計のやりくりに悩んでいました。(30代/女性/パート・アルバイト)
・大きな買い物なので、当然資金面で悩んだ。公務員なのでローンは比較的簡単に組めるが、頭金が少なく金利高めで返済に不安を感じていた。(40代/女性/公務員)

「頭金」にも頭を悩ませている
返済のお悩みに続いて、頭金について悩んでいる声も多く寄せられました。やはり、高額な借り入れになることを考えると、頭金は大きなポイントとなります。「頭金をどのくらい用意すればいいのか」、「手元に資金を残しておいたほうがいいのか」、「頭金が少ない」、などお悩みの声が多いようです。

【頭金に関するお悩み】
・頭金をどのくらい出すべきか悩みました。また、住宅ローンはボーナス時も返済するか悩みました。(30代/女性/個人事業主)
・頭金を支払える額ギリギリに設定するか、ある程度手元に現金を残しておくか悩みました。(20代/女性/正社員)
・頭金を多く入れたほうが有利だと聞いていたが、具体的に何割くらい入れればいいのかが分からなかった。(40代/男性/正社員)
・自己資金をどの程度の割合まで用意すればいいのかに悩みました。(40代/男性/正社員)
・なるべく多くの資金を頭金にしたかったのですが不測の事態に備え貯金もある程度残しておきたかったので、いくらぐらい住宅購入資金として拠出するべきかを悩みました。(40代/女性/正社員)
・頭金がやや少なかったので、住宅ローンを返済できるか悩んでいました。(30代/女性/個人事業主)

住宅の購入には住宅ローンを組む人がほとんどで、長いあいだローンを払い続けなければなりません。住宅を購入するという決断をする前に資金面での悩みがあったという人の多くは、この先ローンを支払い続けられるかという不安が根底にあるようです。また、頭金やボーナス時の支払いなどの返済計画について悩んだという声もあり、人生で1番の高価な買い物とあって、悩んだという人が多いのではないでしょうか。

お悩みにどう対処した? みんなの解決法
住宅ローン返済や資金計画の不安やお悩みがあった人も、「こうやって解決した」という声も届いています。

【家族と相談、家族の力を借りる】
・先に予算を決めて購入決意したのですが、家族の意向をすべて組んでいくと大幅に予算オーバーしたので、優先順位をつけ、多少妥協してもらうように家族会議を頻繁に行いました。(40代/女性/個人事業主)
・貯金が少なく頭金があまりないため、私と夫の親に援助してもらいました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・フルローンを利用できるかという悩みがあったため、双方の親に借りて一括支払いをした。(30代/女性/正社員)
・予算内で物件が見つかるか不安でした。しかし、主人と私の両親が援助してくれて解決しました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅ローンを何年組むかで悩んだ。家族と相談した結果なるべくローンを組まない予算内に収めるようにした。(30代/女性/正社員)
・資金が不足していたので、住宅購入後の家電製品や家具などを買うお金がなく、親に借りました。(50代/女性/パート・アルバイト)

【自分でよく調べる、じっくり考える】
・どのくらいまで自己資金は用意すればいいのか、住宅ローンはどこで組めばいいのかわからず、ネットや本を見ながら勉強して解決しました。(40代/女性/個人事業主)
・住宅ローンを返していけるのか不安だったが、しっかりと計画を立てることで不安が払拭できた。(20代/男性/正社員)
・本当に返済できるか、心配だった。賃貸と購入のどちらが将来的に安いか、お得であるかの判断がなかなか出来なかった。購入しない場合のリスク(例えば、老後に賃貸が借りられないこと、など)を洗い出してどうしたらよいかを考え、自分の回答を出した。(40代/女性/正社員)
・用意できる自己資金が少なかったので、住宅ローンが長期になることがネックでした。しかし固定金利を選び、ボーナスが支給された場合に繰り上げ返済をすることでローンを短くすることが出来ました。(30代/女性/パート・アルバイト)

【貯蓄する】
・災害などが起こる可能性を考えると住宅ローンを組むことに不安もあったが、日常的に無駄遣いをしないように心がけ、貯蓄を増やすようにした。(20代/女性/個人事業主)
・できるだけローンの負担を軽減したいと思い、貯金に精を出したのと、住宅ローン減税などの制度を把握し、活用できるものは全て活用することで、なんとか資金面の問題をクリアしました。(40代/男性/正社員)
・若いころからコツコツと貯めてこなかったので、頭金を用意するのに苦労しました。家計を見直して夫と協力して数年間かけて頭金を用意しました。(40代/女性/専業主婦(主夫))

【プロに相談する】
・頭金の用意がうまくいかずに、住宅ローンが組めるかとても悩みました。複数の銀行にかけあって希望通りのローンを組むことができたので満足しています。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・手持ちの資金がどんどん減っていきそうで怖くなった。担当の不動産会社に「一般的に住宅購入に関わる出費はどのくらいのものか」と相談し、具体的な数字をかなり細かく出してもらって詳しくシミュレーションしてもらった。(30代/男性/個人事業主)
・貯金が少なかったので目標を作って貯金をしてから建てようと思うと不動産会社の営業に伝えたところ、貯金に何年もかけるより、金利が低いうちに建てる方が良いのでは、と後押ししてくれた。(20代/女性/専業主婦(主夫))
・税金ことや、住宅ローンをどのように借りたら良いか分からなかった。不動産会社の担当に詳しく説明していただいた。(40代/女性/正社員)
・自分の年収で住宅ローンを組むことができるか、可能であっても金利がどれくらいなのかが不安でした。複数の金融機関を比較し、年収に見合った返済計画を立てることでローンを組むことができました。(40代/男性/正社員)

家の購入は人生の一大事。やはり、「家族と相談、家族の力を借りる」という声が目立ちました。また、「自身で調べてしっかりと考えて、答えを出す」、「貯蓄に取り組んだ」という声も多くあります。不動産屋や金融機関などプロのアドバイスも有益のようです。プロの声も参考にしながら、家族でしっかりと話し合うことが大切ですね。

悩みがなかった人は、事前の綿密な「準備・計画」がポイント
住宅を購入するにあたり購入決断前に資金面での悩みはなかったと答えた人は、約2割という結果になりました。

・会社の財形貯蓄を使っていたので、計画的に貯めていた。大手上場企業に勤めていたので、妻である私の名義でも住宅ローンが組めたから。退職後も不動産収入でローン返済をまかなっている。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・ある程度の自己資金を貯めてから、計画的に住宅を購入したからです。(50代/男性/正社員)
・主人の親と同居のため、資金面での悩みは一切ありませんでした。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・資金で苦労しないように、細かい費用まで全部計算し、無駄は極力省き、準備していた資金内で購入できるようにしたから。(40代/女性/派遣社員)
・両家の親から援助して貰えたからです。家を買う決断をしたらまず親などの身内や、すでに家を買っている友人等に、相談したらいいと思います。色々アドバイスを貰えると思うので。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・後悔の無いようしっかりと計画を立て、自身の年収や支払い能力と相談して購入したので。(30代/男性/経営者)

購入決断前に悩みがなかったと答えた人は、ある程度資金を貯めてから決断した人や資金について細かい計画を立ててから決断したという人が多くいました。また、両親に援助してもらったり、両親と一緒に住むために一部負担してもらったりした人も目立ちました。住宅を購入する前の悩みはなかったとはいえ、資金面についてしっかりと考えていたことがうかがえます。

住宅購入時は資金面について徹底した計画が大切
住宅購入を決断する前に、資金面についての悩みがあったという人が8割近くいる結果となりました。長年のローンについて、この先何が起こるかわからなく払い続けられるか心配だという人がほとんどのようです。また、決断前に悩みはないと答えた人も購入前に事前にしっかりと貯蓄したり、綿密な計画を立てたりしていました。人生最大の買い物ともいわれる住宅の購入ですから、資金面については慎重に計画するべきと言えるでしょう。

(マイナビニュースより引用)