記事紹介2022年09月16日

注文住宅、「ZEHにした」が27.9%/住団連

(一社)住宅生産団体連合会は15日、「2021年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」の結果を発表した。

戸建注文住宅の顧客ニーズの変化を把握することを目的として、00年から開始し、今回で22回目。調査対象エリアは、3大都市圏(東京圏、名古屋圏、大阪圏)と地方都市圏(札幌市、仙台市、広島市、福岡市、静岡市)。有効回答数は3,420件(内訳:住団連企業会員13社2,631件、団体会員5団体789件)。

21年度調査では、世帯主年齢の平均は39.9歳(前年度比0.3歳上昇)で、例年どおり30歳代の割合が高くなった。世帯構成では「親子世帯」が54.2%、「夫婦世帯」が29.3%だった。
世帯年収は993万円(同29万円増)。自己資金は1,481万円(同188万円増)で、贈与額は1,538万円(同3万円増)。借入金は4,967万円(同366万円増)、借入金年収倍率は5.00倍と前年度を0.23ポイント上回った。

住宅の延床面積は124.5平方メートル(同2.3平方メートル減)で、15年以降縮小傾向が続いている。建築費は3,816万円(同1万円増)、住宅取得費合計は5,783万円(同446万円増)となった。平均建築費単価は30.6万円/平方メートル(同0.5万円増)、15年以降上昇傾向が続いている。住宅取得費の世帯年収倍率は6.4倍で、昨年度から0.3ポイント上昇した。

「借入金あり」の割合は85.9%を占めた。適用した減税制度では「住宅ローン減税(長期優良住宅)」が78.4%で最も高くなっている。住宅ローンの金利タイプは、「変動金利」の割合が85.1%と増加した一方で、「全期間固定金利」と「固定金利期間選択型」は低下した。

同協会は、世帯年収が増加したものの、建築費、住宅取得費が上昇し続けていることから、延床面積を抑制するとともに、自己資金や借入金を増やすことで対処していると分析した。

住宅の性能や関心についての調査項目では、認定長期優良住宅は全体の86.3%(同2.0ポイント上昇)を占めた。ZEHの検討の有無では、「ZEHにした」が27.9%(同6.5ポイント上昇)となり、「検討しなかった」が43.9%(同7.7ポイント下落)となった。

住宅購入を検討する上で重視した点は、前年度と同様に「間取り」が67.1%で最も高く、以下、断熱性・気密性(41.1%)、耐震性能(36.7%)、収納(35.8%)、広さ(35.4%)。最新設備・建材・技術で、採用の有無にかかわらず顧客が特に関心の高かったものでは、設備「太陽光発電パネル」(64.4%)、建材「メンテナンスフリー外壁」(35.6%)、技術「構造システム(免振・制振等)」(20.1%)となった。

(不動産流通研究所より引用)