記事紹介2020年03月13日

住宅ローンは年収の何倍で借りた? “返済比率”を気にしたかどうかを調査!

これから住宅ローンを組むことを検討している人のなかには「無事に返済できるかどうか」を心配している人もいるでしょう。借入額が大きければ大きいほど不安になるものですよね。実際にマイホームを購入した人は「年収のうちどれだけを返済に回すか」をあらわす『返済比率』を気にしているものなのでしょうか。そこで、今回は「住宅ローンを組むにあたって返済比率を気にしたかどうか」についてアンケートを取ってみました。

【質問】

住宅購入経験者にお聞きします。住宅ローンの借入額について、自分の年収と照らし合わせて返済比率をきちんと考えましたか?

【回答数】

返済比率を考えた:63
返済比率は考えなかった:37


■現実的な人が多い⁉ 返済比率を考えた人はおよそ6割

アンケートの結果「返済比率を考えた」人が多い結果になりました。比率を考えた人は、年収の何倍ほどで借りているのでしょうか。見ていきましょう。

返済比率は考えた人の声

【年収の2倍~3倍】
・とりあえず2倍程度の金額で借りたのですが、おかげで負担なく返済できています。(30代/女性/正社員)
・会社勤務での年収が当時で600万円以上。不動産収入も200万円ほどありましたので、約2.5倍で借り入れしました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・2.5倍で借りました。多く借りれば返すのが大変になるので今後を考えて抑えました。(40代/女性/個人事業主)
・私は年収の2.6倍で借りました。また購入した中古マンションをもし賃貸で出すとしたらと想定して返済比率、返済額を熟慮しました。(50代/男性/正社員)
・当時の年収の2倍で借りました。きちんと返せるかどうか分からず、とても不安でした。(40代/女性/個人事業主)
・2.8倍くらい。実際にシミュレーションを出してくれた不動産会社にはコンサルタントもいたので相談でき、安心しました。(40代/女性/パート・アルバイト)
・2倍で借りました。アパートの家賃と同じくらいの支払いに抑えることで、毎月の支払いが楽にできました。(40代/女性/パート・アルバイト)
・住宅ローンの借入額は、年収の約2.83倍です。具体的には1700万円÷600万円ぐらいです。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・1400万円÷500万円ほどで、2.8倍で借りました。知人からそのくらいでないと返済が大変だと言われたからです。(40代/女性/専業主婦(主夫))

【年収の3倍~5倍】
・夫の年収と自分の年収を合わせた世帯年収で考慮して、3倍で借り入れました。(50代/女性/専業主婦(主夫))
・自分の年収の3倍で借りました。家族と相談して借入金額を決め、借りるようにしました。(30代/女性/個人事業主)
・漠然と返済比率が大事だとインターネットで目にしていたので、だいたい3倍で借り入れた。(50代/女性/パート・アルバイト)
・およそ3.5倍でした。住宅ローンは重荷になるので、ある程度の頭金を準備しました。(50代/男性/正社員)
・4倍。30年と長期で借り入れ、途中で一部返済して20年以内で返済する予定です。(40代/女性/公務員)
・私が住宅ローンを借りた時は、4.37倍でした。年収の6倍以内に借入額を抑えました。(20代/女性/正社員)
・住宅ローンは年収の4倍~5倍ぐらいが良いと聞いたので、4倍での借り入れにしました。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅ローンの借入額は、自身の年収で4倍ぐらいでした。(20代/女性/個人事業主)
・4倍。返済計画はボーナス払いなしの元利均等返済で考えました。(40代/女性/個人事業主)
・4倍です。きちんと考えなければ、返せなくなってしまいますので、必死に考えました。(30代/男性/正社員)
・借入額は1200万円、当時の年収は約300万円でした。およそ4倍です。年齢とともに、確実に収入が上がっていきましたので、年間返済額も段階的に増やしていく方式でした。(50代/男性/公務員)
・4倍くらい。もっと借りられたが無理なく返済できる範囲で収めた。(30代/男性/個人事業主)
・あまり返済比率が大きいと返せないと思ったため、年収の約4倍で借りた。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅ローンの返済額は、年収の5倍だった。20年ローンにして、返済率も考えました。(60代/男性/個人事業主)
・5倍で借りた。無理のないようよく考えて生活にそれほど支障が出ないよう決めた。(30代/男性/経営者)
・5倍で借りました。その後、結婚し、共働きだったので前倒しで返済できました。(40代/女性/正社員)
・約5倍程度でした。月々の支払い、ボーナス払いについて生活が苦しくならない金額で設定しました。(40代/男性/正社員)
・年収の約5倍で借りました。借入金額3500万円÷年収700万円(当時)。定期的な昇給はありますが、子どもがいるため、堅実なところで設定したつもりです。(30代/男性/正社員)
・安心して返済を進めていくことができるようにするため、5倍で借りました。(30代/男性/個人事業主)
・今後の収入も考え、返済することが可能な、無理のない5倍で借りた。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・年収の5倍の借入額です。あまり借り過ぎると返済不能になってしまうので、無難な額にしました。ほどほどの家を購入できればそれで満足です。高望みしません。(20代/女性/個人事業主)
・5倍です。頭金がしっかりとあったのでこのくらいあれば十分であると思いました。(30代/男性/正社員)
・当時の年収の5倍弱で購入しました。住宅ローンが通ると返せるはまた別の話だと感じました。(30代/女性/パート・アルバイト)

【年収の6倍~7倍】
・しっかりと計画的に返せるよう、返済プランを作成した。住宅ローンの借入額は、当時の収入の約6倍でした。(20代/男性/正社員)
・6倍程度でした。ただ、自分以外の家族からも資金援助があったので返済は特に問題ありませんでした。(40代/男性/正社員)
・借入額3000万円、当時の年収約500万円でした。計算すると約6倍の金額を借り入れました。計算上72歳までローンを返済の義務が生じていましたが、繰り上げ返済とローンの借り換えなど駆使して、60歳で全額返済できる予定です(現在50歳)。返済方法は「毎月6~7万円、ボーナス払いなし」としていました。(50代/男性/正社員)
・住宅ローンの借入額は、私の年収(当時)の約6倍で借りました。毎月の支払いも当時の借家と大きく変わらず、無理なく返済できています。(40代/男性/正社員)
・6.25倍です。当時はまだ給料は増え続けるという前提でローンが組まれていました。(50代/男性/個人事業主)
・不動産会社の担当者に質問をして得た情報をもとに夫と検討して、住宅ローンの借入額は、年収の7倍で借りた。(40代/女性/正社員)
・7倍ほどだった。35年ローンを組み、月々7万円ほどなら返していけた。(30代/男性/正社員)
・住宅ローン3000万円、年収400万円なので、7.5倍くらいです。(30代/女性/個人事業主)
・住宅ローンの借入額は、私の年収の7.5倍で借りました。(30代/女性/パート・アルバイト)

【8倍以上】
・8倍くらい。返済比率を当時は考えて借りたが、そのあとの教育費などの生活の変化を想像したほうがよかった。(30代/女性/パート・アルバイト)
・物件を紹介してくれた不動産会社の担当と相談の上決めましたが、確か8~10倍程度だったと記憶しています。(50代/男性/正社員)
・住宅ローンの借入額は当時の年収の約10倍だったが、住宅購入と同時にファイナンシャルプランナーと今後の生活プランを相談し、無理のない範囲で決定した。(30代/男性/正社員)

およそ6割の人が返済比率を考えたと答えましたが、やはり「住宅ローンは借金である」という意識が強い人は多いのではないでしょうか。マイホームを購入するときは、ついつい夢が膨らんで現実を忘れがちですが、きちんと返済のことを意識しないと、その後の生活が苦しくなってしまうかもしれません。返済比率を考えたという人は、現実的に物事を考える人が多いことがうかがえます。


■返済比率を考えない人は本当に無計画?

アンケートの結果「返済比率は考えなかった」と答えた人は、およそ4割にあたる37人でした。

返済比率は考えなかった人の声

・自分と同じくらいの年齢と収入で、住宅購入の経験のある友人に相談し、特に心配がなさそうだったので、返済比率を細かく考えることなく購入を決断しました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・具体的な倍率は分かりませんが、大丈夫であろうという範囲で借り入れしました。しかし、そこもしっかり考えることが重要だと思います。(40代/男性/個人事業主)
・返済比率までは考えませんでしたが、ボーナス払い無しで、毎月の手取り月収から無理のない返済金額を大まかに決めました。(50代/男性/正社員)
・住宅ローンの借入額は、私の当時の年収の約6倍です。ただ、私が借用額を自分の年収に照らし合わせて、返金比率を考えなかった理由は、夫婦共働きであったことと、月の返済額が同規模のマンションの賃貸料より安かったからです。(50代/男性/正社員)
・今考えれば、10倍で借りました。それで無理のない生活ができると判断したからです。(40代/男性/正社員)
・返済比率について考えていませんでした。もっと、しっかり年収を見つめ直してみるべきでした。(50代/女性/個人事業主)
・20代だったので、借りられるだけ借りたため、年収を意識することはなかったです。(40代/男性/正社員)
・5倍です。あまりいろいろなことを考えると思い切って住宅を買うことができなくなりそうなので、とにかく購入しました。(40代/女性/正社員)
・6倍で借りました。返済比率は考えませんでしたが、銀行の審査に通ったので問題ないと思いました。(40代/女性/専業主婦(主夫))

返済比率を考えなかったからといって、何も考えずに住宅ローンを組んでいる人が多いわけではないことが回答からうかがえます。返済比率はあくまでも現状の条件に基づいて試算されています。そのため、将来的に夫婦共働きになる予定の人や、転職または出世して世帯年収が上がる予定のある人にとっては重要ではないケースもあるのでしょう。


■人生計画をしっかり立てて住宅ローンを組もう

今回のアンケートでは、事前に返済比率を考えていた人が多かったですが、返済比率を考えなかったという人も無計画に住宅ローンを組んでいるわけではないことが分かりました。返済比率はあくまでも年収に対する指標なので、将来的に世帯年収が増える予定であれば現状の返済比率にこだわりすぎる必要はないでしょう。賃貸住宅と違って、マイホームは数十年単位という長い期間にわたって住む場所になります。しっかりと人生計画を考えたうえで住宅ローンの借入額や借入期間を検討していきましょう。

■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・住宅購入経験者の男女100人
■調査期間:2020年2月7日~21日
■有効回答数:100サンプル

(マイナビニュースより引用)