記事紹介2017年10月01日

物件選びにおける「資産性」について 資産性の有無によって住宅購入後の人生が変わる

■物件選びにおける「資産性」について

住宅を購入するときに、「資産性」についてどれくらい考えるか?
「資産性」とは、簡単にいうと

「その物件の資産価値をどれくらい維持しやすいか?」

ということだと思います。
つまり、一般的には、

・資産性の高い(ある)物件は、資産価値を維持しやすい
・資産性の低い(ない)物件は、資産価値が下がりやすい

といえると思います。
物件の資産価値を左右するものは、

・立地
・流通性(取引の活発性)
・物件そのものの評価

などと言われます。
住宅ローンを利用する場合も、人の審査と物件の審査があります。物件の審査において、資産価値(担保評価)の高い物件は借入できる金額にも影響します。

資産性の高い物件は、基本的に価格的にも高くなりますので、資産性をどこまで考えられるか、ということも人によって異なります。
ただ、この資産性の有無は、住宅購入後の生活にもいろいろな影響を与えます。


●1. 住宅購入後の住宅ローンの借換え

住宅ローンの借換えをするということは、新たに切り替える住宅ローンの審査を受けなければなりません。

そして、その住宅ローン残高全額を借換えするためには、その時点での物件の担保評価(資産価値)がローン残高以上なければなりません。

購入時点から資産価値が大きく減少し、住宅ローン残高とその時点での資産価値のバランスによっては、借換えのための自己資金が必要であったり、借換え自体ができないということもあります。


●2. 住宅購入後の売却・買い替え

住宅購入後に状況が変わり、購入したマイホームを売却したり買い替えしたいということもあります。

その際、売却するにしても、その時点の住宅ローン残高を完済できる金額で売却できなければ、不足する分を自己資金を使わないと住宅ローンを完済できない、ということになります。

いくらの金額で売却できるか、というのはその物件のその時点の資産価値に大きく左右されます。

これは、買い替えをする場合も同様です。実際は、売却や買い替えにともなう諸費用や引越し代などの費用も必要となります。


●3. 自宅を担保に入れる

自宅を担保に生活資金やリフォーム資金など借入を行うことができるリバースモーゲージという商品があります。

利用するにはさまざまな条件はありますが、一部の金融機関や自治体で扱われています。

契約者の死後に、自宅を売却して借入金を返済するというものですが、こういった自宅の担保価値が問題となる場面でも、その物件の資産価値によって借入できる金額は変わります。


●4. 将来の貯蓄

住宅購入は入口ですが、出口も必要です。

住宅ローンを完済し、家族との同居や施設に入ったり、最終的に自宅を売却するとなった場合、

・その物件が売却できるか否か
・(できるとして)いくらで売却できるか

ということは、将来の貯蓄あるいはそこからの家計に対する影響は少なくありません。

売却できない、人にも貸せない、ということは利用する価値はあっても、資産価値は「0」ということです。

もっというと、利用しなければ、所有することで固定資産税など維持費がかかる住宅の場合、「負」の資産となってしまいます。

こういった、いろいろな場面での状況は、物件の資産価値だけでなく、住宅購入時の頭金の額や返済計画によっても状況は変わります。

ただ、資産性を維持しやすい物件か否かは、将来の人生における、いろいろな選択肢に影響を与える可能性があります。
10年、20年先の資産価値を判断することは簡単ではありません。

ただ、住宅を購入する際、自分あるいは家族の住宅購入後の人生設計によっては、資産性がより重要になります。
特に、本格的な少子高齢化・人口減社会を迎えた日本では、資産価値について2極化が予測されます。
つまり、売却できる物件と(値段を下げても)売却できない物件と…
そういった意味でも、物件を選ぶ際に資産性をどこまで考えるか、ということは重要だと思います。

(マネーの達人より引用)